「髪の毛、早く伸びないかなぁ」と思ったことはありませんか。
実は私もそうです。というのも今、ヘアドネーション(髪の毛の寄付)のために髪を伸ばしているんです。元美容師である私が、自分の髪で実践している「傷みを少なく、できるだけ早く伸ばす方法」を、外側のケアから内側の生活習慣まで全部まとめました。
- 髪が伸びる仕組みと「早く伸ばす」の本当の意味
- 食事・睡眠・運動という内側からの育て方
- 伸ばしている途中を楽しむコツ
まず知っておきたい。髪は1ヶ月に約1cm伸びます
髪の毛は1ヶ月に約1cm、1年で約12cm伸びます(個人差があり、もう少し伸びる方もいます)。そして1本の髪は約3〜6年伸び続けたあと、自然に抜け、同じ場所からまた新しい髪が生えてきます。この周期をヘアサイクルといいます。
- 成長期:髪が作られる、いちばん大切な時期
- 退行期:成長が止まる時期
- 休止期:毛が抜け、次の髪に備える時期
髪は、毛細血管から送られた血液と酸素を受けて、毛乳頭の指令で毛母細胞が細胞分裂をすることで作られます。成長期が長いほど、髪は太く長く伸びます。
つまり「早く伸ばす」の正体は、髪を無理に伸ばすことではなく、ヘアサイクルを乱さない体と頭皮を作ることなんです。ここからは、そのための方法を順番にご紹介します。
外側のケア。シャンプーは「優しいもの」を選ぶ
毎日使うシャンプー・コンディショナー・トリートメントは、いちばん身近なケアです。
刺激の強いものや、皮脂を取りすぎるものは避けてください。おすすめは、地肌と髪に優しいアミノ酸系のものです。お金に余裕のある方は、美容室で売っているシャンプーを選ぶとさらに良いですよ。私が美容師だったころは、業務用の大きなタンクに入った何万円もするシャンプーやコンディショナーを使っていました。サロン品の質の良さは、現場で実感しています。
内側のケア①食事。タンパク質・亜鉛・鉄分の3つが柱です
外側が整ったら、次は内側です。髪のための栄養素は、特にこの3つを意識してください。
①タンパク質:髪そのものの材料
3大栄養素のひとつであるタンパク質は、髪の毛・爪・皮膚を作る材料です。肉類、魚介類、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品に多く含まれます。
ポイントは、タンパク質だけ食べればいいわけではないこと。1日3食、糖質とビタミンB6と一緒にとるのが効果的です。足りないときはプロテインで補うのも手ですが、とりすぎは腎臓に負担がかかるので、そこは注意してください。
②亜鉛:体内で作れないミネラル
亜鉛は生命維持に必要なミネラルで、髪・爪・肌に欠かせない栄養素です。体内では作り出せないので、食事からとるしかありません。亜鉛不足のサインとしてよく知られているのが味覚障害で、「味が分かりにくくなったら亜鉛が足りない」と聞いたことがある方もいると思います。
肉類、魚介類、海藻類、豆腐などに多く含まれます。吸収を高めるには、ビタミンCやクエン酸(レモン・梅干し・酢・緑黄色野菜)を、動物性タンパク質と一緒にとるのが効果的です。
③鉄分:栄養を髪まで運ぶ役
鉄分は、髪の生育に必要な栄養素を運ぶ役割をしています。レバーや赤身の肉を、ビタミンCと組み合わせるのが効果的です。亜鉛と鉄は、植物性より動物性のものを選ぶと吸収が良いですよ。
私の1日の食事はこんな感じです
私は朝と昼の食事を特に大切にしています。夜は食べません。夜遅くに食べると胃に負担がかかって眠れなくなるからです。本当は3食が理想ですが、寝る前に食べないことを優先して、私は2食にしています。
- 朝起きてすぐ:プロテインと青汁をお茶に溶かして飲む
- 朝ごはん:ヨーグルト(果物を入れる日も)
- 昼:お肉やお魚を少し多めに。ほうれん草の冷凍食品をレンチン(鉄分とビタミンC)、枝豆(タンパク質・ビタミンC・葉酸・ビタミンB1・B2)
枝豆に含まれる葉酸は、新しい赤血球や細胞を作る栄養素です。髪の根元の毛細血管にもうれしい成分なんですよ。
内側のケア②睡眠。最初の3時間をぐっすりと
睡眠時間の理想は、成人で7時間前後です。「22時〜2時がゴールデンタイム」とよく言われますが、その時間に寝るのは今の生活では難しいですよね。
現在は、就寝時刻にかかわらず眠り始めの3時間が重要とされています。この3時間を途切れず深く眠ると、成長ホルモンが活発に分泌されて髪の成長を促してくれます。寝不足の日は、1〜2時間程度のお昼寝も効果的です。
ぐっすり眠るための準備はこちらです。
- 食事は寝る3時間前までに済ませる(消化中は眠りが浅くなります)
- お風呂は寝る90分前に。39〜40度のぬるめのお湯に15分ほど
- スマホやパソコンは寝る1時間前にやめる(ブルーライトは脳を覚醒させます)
- 体に合ったマットレスと枕を使う
内側のケア③適度な運動で血行を良くする
髪の栄養は血液が運ぶので、血行を良くする運動も大切です。ウォーキングなどの有酸素運動や、軽い筋トレ、毎日続けるならラジオ体操でも十分です。
ちなみに私は最近、Switch 2の「Fit Boxing 3」でおうち運動をしています。部屋の中でできるものなら、天気に左右されず続けやすいですよ。
伸ばし中でも、毛先は数ヶ月に1回そろえてください
「伸ばしているんだから切らないほうがいいのでは?」と思いますよね。実は逆なんです。
髪は全部が同じ長さで伸びるわけではなく、ところどころ微妙に違う長さで伸びていきます。だから数ヶ月に1回毛先をそろえると、形を保ったまま綺麗に伸ばしていけます。
ショートから伸ばす場合、ロングまでは1〜2年かかります。ショート→ボブ→セミロング→ロングと段階を踏んでいく長い道のりですが、途中を楽しむコツがあります。
- 髪が肩に当たってはねる時期は、あえて全体をはねさせるアレンジにするとおしゃれです
- 前髪を伸ばしていて挫折しそうなときは、ピンで留めて可愛くアレンジ
- 束ねられる長さになったら、ポニーテールやお団子、ヘアアクセサリーで変化をつける
その時その時の長さでおしゃれを楽しめると、1〜2年の道のりがぐっと軽くなりますよ。
紫外線・乾燥・プールから髪を守る
伸ばしている髪は、外からのダメージにも気を配ってあげてください。
- 紫外線:UVカット加工の日傘、つばの広い帽子、髪用の紫外線防止スプレーやミストで防ぐ
- 冷房・暖房の乾燥:頭皮には保湿ローション、髪には洗い流さないトリートメントやヘアオイルを
- プールや海:塩素や塩分は髪の大敵です。入る前に真水で濡らして束ねておき、出たら必ず真水のシャワーで洗い流す
毎日のシャンプーとドライヤーで差がつきます
日々のお手入れのポイントを、流れでまとめます。
- 予洗いでお湯だけで髪と地肌の汚れをよく落とす
- シャンプーは手のひらで軽く泡立ててから地肌へ。指の腹で優しくマッサージしながら洗い、そのあと泡を髪へ。ゴシゴシは禁物、キューティクルに逆らって下から上にこするのも傷みのもとです
- 2シャン(2回洗い)がおすすめ。1回目は汚れで泡立ちにくく、2回目はしっかり泡立ちます
- すすぎは念入りに。泡が残ると肌トラブルの原因になります
- コンディショナーは商品の説明書きを確認して使ってください(私は地肌ケアも兼ねてキュレルを使い、地肌をマッサージしています。地肌NGの商品もあるので裏面を必ず確認を)
- トリートメントは髪だけに。地肌につけると毛穴が詰まります。傷んだ毛先から優しく揉み込み、数分置いて、ぬめりがなくなるまで流します
- タオルドライは地肌から。髪はゴシゴシせず、両手で空気を含ませてポンポンと優しく
- ドライヤーは10cmほど離して振りながら、地肌→根元→中間→毛先の順に。地肌から乾かすと早く乾きます。最後に冷風で同じ順にクールダウンすると、キューティクルが締まって仕上がりが違います
- 完全に乾かしてから寝る。生乾きで寝ると枕との摩擦で切れ毛になります。枕カバーをシルクなど摩擦の少ない素材にするのもおすすめです
シャンプーの詳しいやり方は、こちらの記事でも解説しています。
→ 正しいシャンプーの仕方で抜け毛を減らす方法【元美容師が解説】
→ 洗い流さないトリートメントの正しい使い方【元美容師が5ステップで解説】
→ ドライヤーは毎日使っても髪は傷まない?元美容師が正しい使い方を解説
パーマ・カラー・ブリーチとの付き合い方
パーマ、ヘアカラー、ブリーチは髪に負担がかかります。伸ばしている間にやりたくなったら、美容室で美容師さんに相談してから決めるのが安心です。特にブリーチはかなり傷むので、伸ばし中はおすすめしません。
自宅でのセルフパーマ・セルフカラー・セルフブリーチは、さらにおすすめしません。市販品は誰でも染まるように作られているぶん、薬剤がかなり強いんです。
まとめ。髪は「長い友」と書いて髪
髪を早く伸ばす方法をまとめます。
- 髪は1ヶ月約1cm。早く伸ばす近道はヘアサイクルを整えること
- 外側はアミノ酸系シャンプー、内側はタンパク質・亜鉛・鉄分と睡眠と運動
- 毛先は数ヶ月に1回そろえると綺麗に伸びる。途中の長さもアレンジで楽しむ
- 紫外線・乾燥・摩擦から守り、完全に乾かして寝る
髪は「長い友」と書いて髪。早く伸ばす魔法はありませんが、毎日の積み重ねが確実に髪を育てます。ストレスなく健康に過ごすことがいちばんの近道です。
私も1日でも早くヘアドネーションできる長さになるように、今日もコツコツ髪を育てています。一緒にがんばりましょうね😊

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